2種類ある玄関ドアの種類と特徴

玄関ドアは、木製ドアと金属製ドアの2種類あります。

木製ドア

木製ドアは、無垢材、ナラ材、チーク材などから作られており、断熱性能が高く、結露しにくいのが特徴です。

木製ドアにみられる劣化症状として、日焼けによる色あせに始まり、ひび割れ、腐食と状態が進行していきます。

木材は伸縮と膨張を繰り返しているため、木材自体が大きな損傷していると同じ箇所で割れが再発する恐れがあり、完全には補修が難しい場合があります。

金属ドア

金属ドアは、アルミ、コート鋼鈑、ステンレスなどから作られており、耐久性や耐候性に優れているいるのが特徴です。

経年劣化で日焼けや白化が起こり、表面や内部に錆びが出ます。錆びが進行すると腐食し、穴が空きます。

メンテナンスのタイミング

玄関ドア自体は耐久性が高いため、頻繁にメンテナンスをする必要はありません。

ですが、傷や汚れ、穴あきなどは美観が低下する原因となってしまうため、気になる箇所がある場合は、外壁・屋根塗装を併せてメンテナンスしておくといでしょう。

汚れや色あせ、軽度の傷は塗装で綺麗にできますが、大きな傷や破損などがみられる場合は、ドア自体の交換が必要になるケースもあります。

玄関ドア塗装・交換の費用相場

塗装の費用

木製ドアの塗装料金は、5万円～20万円程度になります。状態や施工内容によって費用が上下し、著しく状態が悪い場合は、施工に手間がかかるため高額になる、もしくは塗装が出来ない場合もあります。

金属ドアの塗装料金は、3万円～10万程度になります。穴が開いてる場合や内部が腐ってる場合は、パテで形成して補修をしてから塗装をします。補修費用は別途必要になります。

交換の費用

玄関ドアの交換料金は、木製・金属製共に20万円～50万円前後が相場です。ドアの形式やグレードにより価格が変わります。

玄関ドアを塗装するときの注意点

玄関ドア塗装の工程は、木製も金属製も基本的には同じで下地処理を施した後に塗装を行います。

下地処理

高圧洗浄ではなく、剥離材で既存の塗膜を剥がし、更にサンドペーパーや電動サンダーで研磨します。旧塗膜を完全の除去することが非常に重要で、この作業を怠ると早期剥離の原因になります。

剥離材は非常に危険な薬品で、皮膚が触れるとすぐに炎症が起き、気化した気体を吸い続けると酸素欠乏症、有機溶剤中毒を起こします。DIYでの取り扱いは危険です。

木製ドア塗装

木材用のオイルステイン塗料などで中塗り、上塗りを行い、ウレタンクリア塗料などのトップコートを塗装し保護をします。

金属ドア塗装

下塗りで錆止めを塗り、中塗り・上塗りを行います。中塗り・上塗りの塗料には、シリコン塗料やフッ素塗料を使います。

アルミドア塗装

金属ドアのなかでも、アルミドアは通常の塗料では剥がれる可能性が非常に高いです。硬度の高い強溶剤塗料を使用する必要があり、吹き付けで施工行うのは非常に高い技術力を要します。

木製ドアの塗料は「造膜タイプ」と「浸透タイプ」の2種類

木製ドアに使用される塗料は、造膜タイプと浸透タイプの2種類あります。

造膜タイプ

造膜タイプの塗料は木目を塗り潰す塗装方法で、マットな仕上がりになります。

傷や汚れに強いというメリットがあり、長期にわたってドアを保護できます。また、費用も浸透タイプに比べて安価です。

ただし、木材の膨張・収縮に伴って、数年後に塗膜にひび割れが生じてしまう可能性があります。心配な方は、事前に業者に相談しておくと安心です。

浸透タイプ

浸透タイプは名前の通り、塗料が木材の内部に浸透していくタイプです。オイルステイン塗料に区別されます。

造膜タイプの場合は表面を塗り潰してしまいますが、浸透タイプであれば木目や木の風合いを活かして塗装が可能で、高級感のある仕上がりになります。

しかし、雨風や紫外線の影響を受けやすいため、塗装後に仕上げ材を塗装して保護する必要があります。また、下地処理を入念に行い、複数回重ね塗りをしなければならないので手間と費用がかかります。

まとめ

玄関ドアの種類は、木製と金属製の2種類あり、メンテナンス方法は塗装または交換を行うのが一般的です。

頻繁にメンテナンスを行う必要はありませんが、外壁・屋根塗装を行うと玄関ドアの汚れや傷が目立つようになってくるため、破損や腐食などが発生する前に塗装をして、美観と塗膜による保護機能を回復させるといいでしょう。