幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。
カラーシミュレーションを使って外壁・屋根塗装の色を選ぶ注意点
「せっかく塗装するなら今のイメージと変えたいけど、失敗するのが怖い…」
「カラーシミュレーションは実際の色味と違うから使わない方がいいって聞いたけど本当?」
「業者に依頼する前に自分でカラーシミュレーションを使う方法はないの?」
お家の色選びで悩んでいるお客様から、よくこのような質問をいただきます。
カラーシミュレーションを使用すれば、配色のイメージを固めることができますが、実際の塗装面との違いを理解しないで利用すると、塗装後にイメージした色と違うといったトラブルが起こる可能性があります。
このページでは、外壁・屋根塗装で必要なカラーシミュレーションの情報が全て理解できるようになっています。
カラーシミュレーションは3種類(塗料メーカーのホームページ、画像編集ソフト、スケルトンシート)の方法がありますが、どれも面積効果、光、凸凹、周囲の環境などを再現することは難しいです。トラブルに繋がるため、試し塗りや実際の建物を見る必要があります。
目次
- カラーシミュレーションとは
- 3種類のカラーシミュレーション -塗料メーカーのホームページ
- カラーシミュレーションによるトラブルや注意点 -【注意点01】パソコン、印刷環境によって色の見え方が変わる
- インターネットから出来るオススメのカラーシミュレーション -日本ペイント サーモアイ【オススメ】
- オススメする日本ペイントサーモアイのカラーシミュレーションの使い方
- まとめ
-画像編集ソフト
-【注意点02】面積効果の錯覚
-【注意点03】光は再現できない
-【注意点04】実際の塗装面は表現できない
-【注意点05】周辺の景観を配慮する
-日本ペイント ハナコレクション
-エスケー化研 住宅塗り替えシミュレーション
-関西ペイント スマートカラー~塗替えコーディネート~
-スズカファイン iPad専用アプリ
-日進産業(日進関西) ガイナ
カラーシミュレーションとは
カラーシミュレーションとは、パソコンやタブレットなどを使い、お家の写真の上から希望の色を当てはめて塗装後のイメージを作成するものです。
写真以外では、イラストで配色を確認するものなどもあります。
3種類のカラーシミュレーション
カラーシミュレーションには、無料で使える手軽なものから、専門業者が使うようなものまで様々です。ここでは、3種類のカラーシミュレーションを説明します。
塗料メーカーのホームページ
インターネットで塗料メーカーの公式サイトにアクセスして使用するカラーシミュレーションです。インターネット環境さえあれば、無料で簡単に利用することができます。
デメリットは、色数に限りがあったり、細かい部分まで指定できないものが多いです。そのため、実際の塗装に近いシミュレーション難しいです。
画像編集ソフト
画像編集ソフトは、詳細なシミュレーションが出来ますが、専用ソフトが必要なので業者に依頼する必要があります。そのため、気軽に利用することができません。
また、編集する人の主観や好みが入る傾向があります。
スケルトンシート(塗装部分を透明にしたシート)
実際に建物を撮影した写真の外壁や屋根を透明に加工して、その下に色の付いたシートを重ねて配色を確認する方法です。
モニターや印刷の影響を受けないメリットがあります。代表的な商品には「透メックス」と呼ばれるものがあります。
カラーシミュレーションによるトラブルや注意点
カラーシミュレーションは、あくまでも配色を決める参考です。
カラーシミュレーションのみで配色を行うと、希望した色と実際に塗装した色に相違が出る可能性があるので、トラブルの原因になります。最終的に色を決める際は、試し塗りや実際の建物を見て配色を決めることをオススメします。
【注意点01】パソコン、印刷環境によって色の見え方が変わる
インターネットや画像編集ソフトの場合は、モニターやブラウザによって色の見え方が変わってきます。そのため、色票番号のみで塗装業者と話しを進めていくと、認識にズレが生じる可能性があります。
また、印刷した場合もモニターやブラウザ同様に、プリンターの種類によって色が変わります。
【注意点02】面積効果の錯覚
面積効果とは、色の面積で見え方が変わる目の錯覚で、小さい面積は暗く見え、大きい面積は明るく見えます。
カラーシミュレーションは、実際の住宅と比べて小さいため、暗くみえる傾向があります。
【注意点03】光は再現できない
実際に塗装を行う建物には、太陽光が当たり、天候や時間帯によって色の見え方が変わります。カラーシミュレーションでは、太陽光を考慮して、再現することはできません。
【注意点04】実際の塗装面は表現できない
モルタルなどの模様仕上げは、塗装面に凸凹があるため、影ができて色の見え方が変わります。
一部のカラーシミュレーションは、模様を選択する事ができますが、完全に塗装面を再現することは難しいです。また、塗料のツヤによっても光沢が変わり、見え方が変わります。
【注意点05】周辺の景観を配慮する
カラーシミュレーションは、周辺環境まで再現することは出来ません。よほど奇抜な配色でない限り、景観を壊すことはないですが、実際の景観や街並みに配慮する必要があります。
インターネットから出来るオススメのカラーシミュレーション
ここでは、インターネット上で簡単にからシミュレーションを行えるサイトを紹介します。どれも塗料メーカーの公式サイトです。
日本ペイント サーモアイ【オススメ】
https://www.nipponpaint.co.jp/thermoeye/family/simcolor/index.html
日本ペイント サーモアイのサイトは、外壁と屋根の色を選択するだけで簡単に操作ができ、イラストにリアリティがあるので、配色のイメージが掴みやすいです。
日本ペイント ハナコレクション
http://www.hanacole.com/simulation/index.html
※メンテナンス中のため使用不可
LIFE STYLE診断
質問に答えていくと、どのような色があっているかと4種類の配色がイラストで表示されるので、 おおまかな配色の方向性を決めるのに向いています。
住宅外観からの配色へ
建物の形状、サッシの色、塗り替え後のイメージを選ぶと、4パターンの配色をイラストで提示します。
自宅写真で配色へ
写真をベースに色を上塗りすることができますが、操作が難しいです。
エスケー化研 住宅塗り替えシミュレーション
https://www.sk-kaken.co.jp/simulation/
エスケー化研の住宅塗り替えシミュレーションは、戸建てやマンションなど様々なタイプの建物を選択するだけで、外壁・屋根・付帯部・玄関ドアの色をカスタマイズできます。
建物のタイプも豊富で、操作もとても簡単です。
関西ペイント スマートカラー~塗替えコーディネート~
https://www.kansai.co.jp/colorsimulation/
関西ペイントのスマートカラーでは、数種類ある建物のタイプと希望のスタイルを選択することで、それに合ったお勧めの色や日塗工標準色が表示されます。
ナチュラルスタイルや和風スタイルなどから選べるため、全体的なデザインで悩まれている方には参考になるでしょう。
スズカファイン iPad専用アプリ
https://www.suzukafine.co.jp/?page_id=16
スズカファインのカラーシミュレーションは、iPad専用アプリとなり、実際に撮影した建物を使ってカラーシミュレーションを行うことが可能です。
既定の建物タイプではなく、ご自身の家でシミュレーションができるので、より完成後のイメージがしやすくなります。
日進産業(日進関西) ガイナ
https://www.nisshin-kansai.co.jp/color_simulation/index.html
日進産業(日進関西) ガイナは、標準色52色の中から人気の高い色をピックアップしたカラーシミュレーションです。
他のサイトのように建物タイプを選ぶことはできませんが、ガイナで塗装を検討している方には、最適なシミュレーションと言えます。
オススメする日本ペイントサーモアイのカラーシミュレーションの使い方
いくつかのサイトを紹介しましたが、中でも日本ペイントサーモアイのカラーシミュレーションがオススメです。
シンプルな操作で外壁と屋根の色を簡単に選択することができるので、様々な組み合わせを試すことができます。使い方の流れは、次の通りです。
https://www.nipponpaint.co.jp/thermoeye/family/simcolor/index.html
1.サイトを開いて、中央の「カラーシミュレーション」のボタンをクリック
上下で分けるパターンは最もオーソドックスで、重厚感のがある印象になります。下の色を濃くすると家が大きく見えてバランスが取れます。
近年は縦で分けるパターンや、ベランダなどの出っ張っている部分で分けるパターンも増えてきており、スタイリッシな印象になりやすいです。
2.屋根と外壁に希望の色を選択
屋根と外壁に色をクリックすると、イラストの色が変わります。中央の「家1」と「家2」で左右のイラストを選択することができます。
2パターンを同時にシミュレーションすることができるので、比較するのに向いています。
まとめ
最後に、カラーシミュレーションについてのおさらいです。
・カラーシミュレーションを行うには、3種類(塗料メーカーのホームページ、画像編集ソフト、スケルトンシート)ある
・どのカラーシミュレーションも実際の塗装後を完璧に再現するのは難しい
・試し塗りや実際の建物を見る事が重要