鈴木良太【外壁塗装110番 代表】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。
宇野清隆【株式会社カルテット 代表】
職人暦20年、他の塗装店にも技術などを教えるプロ中のプロ。日本ペイント、アステック、その他の大手塗料メーカーから全国1位の実績と表彰。審査の厳しいホームプロでは、毎年顧客満足優良店に選ばれる。
児玉圭司【株式会社児玉塗装 代表】
名古屋市で地元のお客様に愛されて50年。児玉塗装の3代目。16歳の若さで塗装業入りし、趣味も特技も塗装。圧倒的な知識と技術でお客様からの満足度も高い。
ガイナ(GAINA)の特徴と価格、実際に使った業者の感想まとめ
塗ることで室温が低くなる魔法のような塗料。塗装している業者や塗装したお客さんの話を聞くと、室温が2~3度くらい下がったという意見が多かったです。
一番の特徴は、遮熱と断熱機能の両方を持ち合わせていて、夏は涼しく、冬は室内を暖房で温めると熱が逃げにくいことです。
価格は、他の一般的な塗料に比べ高く3,800~4,500円/m2くらいです。色は、黒色など濃い色がなく、艶は艶なしのみになります。
(株)日進産業の「ガイナ」は、特殊なセラミックを高密度に重ね合わせた塗料です。セラミックとアクリルシリコン樹脂を混ぜ合わせ、遮熱・断熱性に優れた環境に優しい塗料です。
JAXAが開発した、「塗料をロケットの先端部に塗ることで、打ち上げ時の熱から機体や人工衛星を守る断熱技術」を日本の日進産業が、住宅などの建物で使えるように開発しました。
実は、ガイナは上塗り材のみの販売で、下塗り材は専門の材料があるわけではなく、日進産業が推奨する各メーカーの下塗り材(日本ペイントのファイン浸透シーラー、菊水化学工業のキクスイ浸透性プライマーE)を使っていました。
しかし、2018年4月に菊水化学工業(株)と(株)日進産業の2社の業務提携により、ガイナ専用の下塗り材が発売になりました。また、菊水化学工業からもキクスイガイナという塗料も販売されます。
今までも密着性には問題ないとされていましたが、専用下塗り材の販売でより密着性が期待される塗料になります。
特徴とメリット
ガイナの最大の特徴は、断熱と遮熱効果の両方があることです。一般的な塗料では、断熱か遮熱のどちらかだけになります。
高い遮熱効果
外壁や屋根に塗布することで太陽光を90%反射します。それによって、外気の熱が建物内部へ浸入することを防ぐことができ、高い遮熱効果が期待できます。
さらに、反射だけではなく塗膜の熱の95%を遠赤外線にて放射擦ることによって塗膜の熱を逃がす効果があります。
優れた断熱性
塗料の成分の中空ビーズにより、高い断熱性を発揮します。
冬場は外気の寒い空気を室内へ侵入させず、室内の熱が外へ逃げるのを抑えてくれます。夏場は室内の涼しい空気を逃がさず、外の暑い空気を侵入させません。
騒音対策
音は表面積が大きい方が反射しやすく、騒音を和らげる特徴があります。ガイナは、通常の塗膜よりも表面積が大きいザラザラとした塗膜となっているため、音を効率的に反射してくれます。
ガイナを塗布することによって、自動車や電車の音といった外からの音を和らげ、話し声や生活音などの建物内からの音漏れを抑えることができます。
防露
熱は、温度差があるとき、必ず高いところから低いところへ移動する性質があります。
そして、結露は屋外と室内の温度差が激しいときに発生するため、室内の暖かい空気が、窓などの室温が低いところに移動すると結露が起きます。
ガイナであれば、熱エネルギーの移動を抑えることにより、結露の発生を抑えることができます。また、ガイナの防露機能をより強化した内装用塗料に「ノン結露」という商品もあります。
安全性
ガイナは水性の塗料のみです。 F☆☆☆☆なのでホルムアルデヒドの放散量が少ない環境に優しい塗料です。
艶の種類
つや消しのみ
色
基本52色。ただし、真っ黒などの濃い色はありません。
メーカー発表の耐久年数
15年~20年
受賞歴
2016年:「エネルギーおよび環境に関する優れた技術開発」への貢献が認められ、2016年の岩谷直治記念賞を受賞
2017年:省エネ大賞、審査委員会特別賞を受賞
デメリット
選べる色や艶に限りがある
ガイナのカラーバリエーションは52色あり、選べる色は白に近い明るく淡い色のみになります。濃い色では遮熱・断熱効果を半減してしまうため、黒や赤などは選べません。
また、一般的な塗料の場合は、艶の種類が艶あり、7分艶、5分艶、3分艶、艶消しの5つから選択できますが、ガイナは艶消しのみになります。
汚れが付着しやすい
ガイナは、塗膜の表面が凹凸のあるザラザラした仕上がりになるため、汚れが付着しやすいデメリットがあります。特に、排気ガスや土埃などが多い立地条件だと、汚れが目立ちやすくなるでしょう。
職人にとっては扱いにくい塗料
ガイナは職人にとっては扱いにくい塗料と言われています。
ガイナに含まれている中空ビーズは水よりも軽いので、塗料缶の中でも表面に浮いてきてしまいます。そのため、塗料を使う前に2~3分程混ぜ合わせてる必要があります。
さらに、休憩後など時間が開いたときも、再度よく混ぜ合わせてから使用しなければならず、通常の塗料よりも手間がかかります。
しっかりと混ぜ合わせずに塗装をすると、中空ビーズが均一に広がらずに凸凹した仕上がりになったり、塗料本来の機能を発揮できなくなってしまいます。
塗料の価格や単価
日進産業サイトに掲載されている設計価格は以下の通りです。実際に施工するときには3回塗りの合計単価で3,800~4,500円/m2あたりになります。
仕様 | 数量/缶 | 標準塗装面積 | 設計価格 |
白色 | 14キロ | 25~35㎡ | 56,000円 |
着色 | 14キロ | 25~35㎡ | 58,000円 |
白色 | 7キロ | 12~17㎡ | 34,000円 |
着色 | 7キロ | 12~17㎡ | 35,000円 |
実際にガイナを使用した業者からの評判
お客様からガイナで塗装してほしいとの要望が多いです。断熱塗料としては一番扱いやすいです。また、施工実績が豊富だから安心できます。 | |
真夏に工場の屋根に塗りましたが、室内の軒裏温度はマイナス9℃変わりました。建物の造りにもよりますが、室温を下げる効果は結構あると思います。耐久性も高いです。 | |
真っ黒などの色がなく、他の塗料に比べるとカラーバリエーションには落ちりますが、それでも機能的な効果を考えると良い塗料です。 | |
自宅の屋根に塗装したところ、2階の寝室の室温が体感ですが、かなり下がりました。屋根から近い2階は室温が下がりやすいです。 | |
艶消ししかない、汚れやすい、傷つきやすいのが難点です。断熱効果は高いです。 |
公式サイト
ガイナの施工事例、価格と感想
滋賀県野洲市のお客様
ガイナ
真夏に施工しましたが、明らかに涼しくなりました。家内も涼しくなったと喜んでいます。
千葉県市川市のお客様
パーフェクトトップ ガイナ
夏前に塗装しましたが、去年よりエアコンを付けるタイミングが遅くても大丈夫でした。熱がこもりにくくなったと思います。
兵庫県神戸市のお客様
UVプロテクトクリアー ガイナ
しっかりと室温計で計っているわけではありませんが、屋根のみの塗装でも体感で涼しくなったと感じています。
大阪府堺市のお客様
ガイナ
シリコンと比べると高いですが、フッ素と同じくらいなのでガイナにしました。1階はそこまで違いを感じませんが、2階は明らかに涼しくなりました。寝室が2階にある場合はオススメだと思います。