【延べ床面積別】外壁塗装の価格相場
鈴木良太【外壁塗装110番 代表】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。
宇野清隆【株式会社カルテット 代表】
職人暦20年、他の塗装店にも技術などを教えるプロ中のプロ。日本ペイント、アステック、その他の大手塗料メーカーから全国1位の実績と表彰。審査の厳しいホームプロでは、毎年顧客満足優良店に選ばれる。
児玉圭司【株式会社児玉塗装 代表】
名古屋市で地元のお客様に愛されて50年。児玉塗装の3代目。16歳の若さで塗装業入りし、趣味も特技も塗装。圧倒的な知識と技術でお客様からの満足度も高い。
外壁塗装は、自動車などの定価があるものとは違い相場がわかりにくため、ボッタクリのように高い金額を提示する業者がいます。そのような業者に騙されないためにも、ここでは当サイトの過去の施工事例から導き出した、延べ床面積別の相場を掲載しています。
但し、建物の規模が同じでも外壁や屋根材の種類、劣化状況より実際の見積り価格は異なります。正しい施工金額を知りたい方は、しっかりとした業者から複数見積りを取り比べることをオススメします。
当サイトで施工した482棟の実例から本当の相場を公開
※2011年~2018年に外壁塗装110番で紹介した業者で塗装をした482件分、総額558,623,419円のデータに基づくものです
上記の図は、過去に外壁塗装110番の紹介業者で施工した全国の施工事例のデータの内、情報公開に協力いただいたデータを元に作成しています。サンプル件数は、482件分、総額558,623,419円です。
今までの施工事例を見ても、地域によって大きな金額差がないので、地域を分けずに全国の相場にしています。また、この相場は、施工箇所、使用塗料などに関係ない相場です。
外壁塗装の延べ床面積別、価格相場
延床面積をクリックすると各詳細ページに移動します。このページでは、塗料グレードごとの相場や実際の施工事例などのデータが見れます。
延べ床面積 | 平均単価 | 坪単価 |
20~29坪 | 994,793円 | 34,303~49,740円 |
30~39坪 | 1,061,247円 | 27,211~35,375円 |
40~49坪 | 1,195,375円 | 24,395~29,884円 |
50~59坪 | 1,427,172円 | 24,189~28,543円 |
60~69坪 | 1,716,563円 | 24,878~28,609円 |
※2011年~2018年に外壁塗装110番で紹介した業者で塗装をした482件分、総額558,623,419円のデータに基づくものです
なぜ、自分の家の相場を知る必要があるのか?
外壁塗装は、自動車などの完成品とは違い商品に定価がないので、相場がわかりにくい業界です。そのため、悪徳業者も多く、価格を相場以上に高くする業者、安くする業者がいます。
業者選びに失敗しないためにも、自分の家の延べ床面積と大体の相場を知っていれば、相場と大きく差が出たときに「この見積書は怪しい…」と気付くことができます。これが自分のお家の相場を知る一番重要な点です。
外壁・屋根塗装の価格を決める重要な3つの要素
外壁・屋根塗装と言っても、実際に塗装する部分は外壁と屋根だけではありません。付帯部と呼ばれる破風板など細かい部分も塗装します。
塗装の相場は「延べ床面積が30坪で●●万円」というように書くこともできますが、より詳細な相場を知るために各部位の相場を知ることをオススメします。
ここでは、金額の大部分を占める外壁と屋根の相場を説明したあとに、細かい部位の相場について説明いたします。
外壁や屋根の面積の大きさ
外壁と屋根の塗装価格は「塗る部分の面積」と「塗料の単価」をかけて計算されます。そのため、まずはあなたの家の建物の面積を知る必要があります。
以下の表は、延べ床面積から大まかな塗装面積をまとめたものです。※詳細な面積の計算方法はこちら
坪数(平米数) | 外壁面積(m2) | 屋根面積(m2) | 足場面積(m2) |
20坪(66.2m2) | 100~109 | 40~44 | 145~159 |
25坪(82.8m2) | 110~119 | 45~54 | 160~174 |
30坪(99.3m2) | 120~129 | 55~64 | 175~189 |
35坪(115.9m2) | 130~139 | 65~74 | 190~204 |
40坪(132.4m2) | 140~149 | 75~84 | 205~219 |
45坪(149.0m2) | 150~164 | 85~94 | 220~234 |
50坪(165.5m2) | 165~180 | 95~105 | 235~249 |
塗料の単価 ※下塗りを含む3回塗りの単価
グレード | 耐久年数 | 単価 |
アクリル ※使わない |
5~7年 | 1,400~1,600円 |
ウレタン ※ほぼ使わない |
8~10年 | 1,700~2,200円 |
シリコン | 10~15年 | 2,300~3,000円 |
ラジカル | 12~15年 | 2,500~3,000円 |
フッ素 | 15~20年 | 3,800~4,800円 |
光触媒 | 15~20年 | 4,200~5,000円 |
無機 | 20~25年 | 4,500~5,500円 |
「塗装面積x塗料」の単価から計算する相場 ※足場は含みません
グレード | 延床面積 | 外壁 | 屋根 |
シリコン | 20坪 | 230,000~327,000 | 92,000~132,000 |
30坪 | 276,000~387,000 | 126,500~192,000 | |
40坪 | 322,000~447,000 | 172,500~252,000 | |
50坪 | 379,500~540,000 | 218,500~315,000 | |
ラジカル | 20坪 | 250,000~327,000 | 100,000~132,000 |
30坪 | 300,000~387,000 | 137,500~192,000 | |
40坪 | 350,000~447,000 | 187,500~252,000 | |
50坪 | 412,500~540,000 | 237,500~315,000 | |
フッ素 | 20坪 | 380,000~523,200 | 152,000~211,200 |
30坪 | 456,000~619,200 | 209,000~307,200 | |
40坪 | 532,000~715,200 | 285,000~403,200 | |
50坪 | 627,000~864,000 | 361,000~504,000 | |
無機 | 20坪 | 450,000~599,500 | 180,000~242,000 |
30坪 | 540,000~709,500 | 247,500~352,000 | |
40坪 | 630,000~819,500 | 337,500~462,000 | |
50坪 | 742,500~990,000 | 427,500~577,500 |
その他、付随する工事の単価
項目 | 内容 | 単位 | 単価相場 | |
仮設工事 | ||||
仮設足場 | 高いところでも施工するためや、職人が安全に作業するために設置する足場です。単管足場とピケ足場のどちらかが良く使われます。 | m2 | 600~800円 | |
飛散防止ネット | 高圧洗浄や塗料が飛び散らないように囲うネットです。 | m2 | 100~150円 | |
高圧洗浄 | ||||
高圧洗浄 | 外壁や屋根、付帯部の汚れを水で洗い落とす作業です。80~150キロ圧の洗浄機を使います。 | m2 | 100~300円 | |
外壁塗装工事 | ||||
下地調整・クラック処理 | ヒビなどの劣化部分を埋めるなどして外壁面を整える作業です。 | 一式 | 20,000~30,000円 | |
屋根塗装工事 | ||||
下地調整 | 釘打ちやサビ止めなどの補修です。 | 一式 | 10,000~30,000円 | |
縁切り | コロニアル屋根・カラーベスト屋根の繋ぎ目の隙間が塗料により塞がるのを防ぐために隙間を入れる作業です。 | 一式 | 30,000~50,000円 | |
シーリング工事 | ||||
目地 | サイディングの目地部分にシーリングを注入する作業です。増しと打ち直しの2パターンがあります。 | m | 打ち増し:600円前後 打ち変え:1,000円前後 |
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サッシ廻り | 窓枠に使われる建材。樹脂、木製、アルミニウムがあります。 | m | 打ち増し:600円前後 打ち変え:1,000円前後 |
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付帯部塗装工事 ※建物により異なります。 | ||||
破風 | 破風とは、屋根の先端部分で、ここを板で隠すための板が破風板です。ファイン4Fセラミック、クリーンマイルドフッソ、ファインsiなどが良く使われます。 | m | 800~1,300円 | |
化粧銅差(幕板) | 1階と2階の中間に取り付けられた帯状の板。 | m | 600~900円 | |
化粧帯 | 洋風の家の模様の板。 | m | 600~900円 | |
化粧枠 | 窓の枠や玄関扉の枠。 | m | 600~900円 | |
軒天・軒天井 | 軒天とは、屋根の裏側で外壁部分から外側に出ている部分。ケンエースG2などが良く使われます。 | m2 | 800~1,300円 | |
軒裏換気 | 軒天に付いている場合がある換気口。 | 個 | 2,000~3,000円 | |
雨樋・配管 | 雨樋とは、鼻隠し側にある雨水を排水するための部分。ファイン4Fセラミック、クリーンマイルドフッソ、ファインsiなどが良く使われます。 | m | 600~1,300円 | |
笠木 | 外壁の上の断面や塀の上の断面にある部分。ファイン4Fセラミック、クリーンマイルドフッソ、ファインsiなどが良く使われます。 | m | 400~800円 | |
水切り、水切り金物 | 窓の下と外壁の境目にある部分。 | m | 400~800円 | |
霧避け(庇)、勝手口庇、玄関庇 | 霧避けとは、窓などの開口部の上部にある小さな屋根のことを言います。 | m | 2,000~4,000円 | |
雨戸 | 窓の外側に付けられている板。 | 枚 | 大 | 6,500円 |
中 | 5,500円 | |||
小 | 4,500円 | |||
戸袋 | 引き戸タイプの雨戸を収納する部分。 | 枚 | 大 | 6,500円 |
中 | 5,500円 | |||
小 | 4,500円 | |||
濡れ緑 | 和室の窓の外にある台。雨に濡れるため板と板の間に隙間を作る。現在はアルミを使ったものもあります。 | - | - | |
シャッターボックス | 防犯用の窓の外側から閉めるシャッター。 | 個 | m | |
面格子(めんごうし) | 防犯用に窓に付いている柵。 | 個 | 5,000円~8,000円 | |
手摺 | ベランダや外階段に付いている柵。 | 個 | 20,000~30,000円 | |
妻換気、換気フード | 換気のために外に付いているフード。 | 個 | 2,000~3,000円 | |
玄関扉 | 玄関の扉。アルミ製の扉は基本的に塗装しません。 | 個 | 8,000~10,000円 | |
玄関脇格子 | 玄関に付いている柵。 | 個 | 5,000円~10,000円 | |
出窓屋根 | 出窓についている屋根。 | 個 | 3,000円~5,000円 | |
防水工事 | ||||
ベランダ床 | FRP防水やウレタン防水などがあります。 | m2 | 3,000円~8,000円 | |
諸経費 | ||||
材料運搬費・交通費 | 塗料やその他材料を運ぶ費用や、その移動にかかる交通費。 | 式 | 20,000~30,000円 | |
廃材処理費 | 塗装工事で出た廃材を処分する費用。 | 式 | 10,000~30,000円 |
延べ床面積、使用塗料別の相場データ
各延べ床面積ごとの相場ページでは、使用塗料別、施工部位別に細かく価格相場を掲載しています。これを見るだけで、大体の施工金額がわかります。
また、相場だけではなく、塗装をした利用者の感想や施工金額、業者を選ぶポイントなど、生の体験を写真付きで掲載しています。
日本に一番多い建物規模は30坪。30坪台は過大広告に注意!
日本では、全国的に見て30坪の住宅が一番多く、当サイトの施工事例でも30坪台が一番多くありました。そのため、広告やチラシなどで「延べ床30坪で外壁シリコン塗装33万円!」というような文言が使われていることがあります。
弊社の事例では、30坪の住宅は、データの公開許可がないものも合わせると1000棟以上施工していますが、この金額での施工は一度もないので注意してください。
外壁塗装は、外壁だけを塗装することがほとんどなく、付帯部分と呼ばれる、軒天井、破風板、雨樋なども一緒に施工します。相場よりも安すぎる場合は、付帯部分の塗装が入っていないこともあります。
このように相場より明らかに安い場合には、何かカラクリがあると思った方が無難です。
価格が高くなるケース
上記で説明した通り、塗装費用は使用する塗料、付帯分の数などによって変動します。ここでは、それ以外の要素で価格が高くなるケースを紹介します。
依頼する業者の種類
外壁・屋根塗装を行っている業者は主に次のような種類があり、業者によって価格が大きく変わります。
・ハウスメーカー
・工務店
・ホームセンター
・電気屋
・塗装専門店
中でも、ハウスメーカー・工務店は価格が高い特徴があります。これらの業者は、下請けや孫請けが施工を請け負うため、中間マージンが発生し、見積金額も高額になります。
ホームセンターや電気屋の場合は安価な会社も多いですが、実績が少なく、どのような職人が施工を請け負うのかが不明瞭なので、工事品質に関して不安が残ります。
適正価格で品質の高い工事を望む方は、自社施工の塗装専門店に依頼するのがオススメです。
立地条件
住宅が建っている場所や周囲の環境によって、価格が高くなることもあります。
例えば、傾斜地で高低差がある住宅は、通常よりも足場の数が多くなったり、住宅の前まで工事車両が入れない場合は足場などの搬入に手間がかかるので、別途追加費用を請求される可能性があります。
劣化が激しい
建物の劣化が激しい場合は、塗装前に補修や建材の交換が必要となるため、費用が高くなります。
部分的なひび割れや板金の補修など、軽度な劣化であれば1万円~5万円程で済みますが、広範囲に劣化が広がっており建材の交換を要する状態では、数十万円かかるケースもあります。
劣化が進行すればするほど補修費用も高額になっていくため、状況が悪化する前に、早めにメンテナンスしておくことが大切です。
3階建て以上・屋根が急勾配
3階建て以上の建物や屋根の勾配が急な場合は、通常よりも足場にかかる費用が高くなります。
3階建ての住宅は2階建てよりも足場を立てるのに時間を要するため、その分人件費がかかってしまいます。また、屋根の勾配が急だと、屋根の上に立って作業することができないので、屋根専用の足場を組み立てる必要があります。
足場は職人の安全性を確保し、作業効率をアップさせるためにも必ず必要となるため、足場の設置を省くことはできません。
建坪だけから計算する場合(概算見積り)の注意点
建坪から大体の施工金額を求めることはできますが、この場合70~90万円というように幅のある金額しか求めることはできません。この理由は3つあります。
(1)同じ建坪でも外壁1周の長さが違う
一つ目に、同じ建坪でも外壁1周の長さが違うということがあります。例えば下図のようにパターン1とパターン2は同じ坪数(30坪=約100m²)になります。しかし、外壁1周の長さは異なります。外壁の長さが違うと塗る面積が大きくなるので、より多くの塗料を使うことになり施工金額は高くなります。
また、外壁の材質の凹凸によっても必要な塗料の量が左右します。ザラザラした凹凸の激しい壁面は塗料を多く使用するので、施工金額は高くなります。
(2)足場の組みやすさ
2つ目は足場の組みやすさです。隣の家との距離が充分にあり、通常通り足場を組める場合は問題ありませんが、隣の家との距離が狭い場合は、足場を組み立てる作業に時間がかかるため費用が高くなります。
(3)劣化の度合い
3つ目は劣化の度合いです。ヒビ割れなどがある場合は、簡単な補修が必要になります。劣化の度合いが大きい場合は、大工を入れて補修工事する必要があるので、その分費用が高くなる可能性があります。
以上のように、建坪だけではわからない部分があるので金額に幅が出てしまいます。そのため、最終的に見積りを取る場合は、必ず業者に建物を見ていもらい、見積りを出してもらう方法をお勧めします。
このページのまとめ
色々と書きましたが、このページで言いたいことを簡単にまとめると、外壁塗装には適正な価格があるということです。このページで掲載した相場よりも30万円以上安い場合には、何かカラクリがあると思った方が無難です。また、訪問販売が来て、相場よりも高い場合も注意が必要です。
私共がコンテンツを作成・監修しています!
鈴木良太
幼い頃に一緒に住んでいた祖母が、悪徳業者に騙されたことが当サービスを始めるきっかけになる。2011年に業界初のネット仲介サイト「外壁塗装110番」を立ち上げ、塗装に悩む1万人以上のお客様の相談に対応。
代表:宇野清隆
職人暦20年、他の塗装店にも技術などを教えるプロ中のプロ。日本ペイント、アステック、その他の大手塗料メーカーから全国1位の実績と表彰。審査の厳しいホームプロでは、毎年顧客満足優良店に選ばれる。
代表:児玉圭司
名古屋市で地元のお客様に愛されて50年。児玉塗装の3代目。16歳の若さで塗装業入りし、趣味も特技も塗装。圧倒的な知識と技術でお客様からの満足度も高い。