鈴木良太【外壁塗装110番 代表】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。
宇野清隆【株式会社カルテット 代表】
職人暦20年、他の塗装店にも技術などを教えるプロ中のプロ。日本ペイント、アステック、その他の大手塗料メーカーから全国1位の実績と表彰。審査の厳しいホームプロでは、毎年顧客満足優良店に選ばれる。
児玉圭司【株式会社児玉塗装 代表】
名古屋市で地元のお客様に愛されて50年。児玉塗装の3代目。16歳の若さで塗装業入りし、趣味も特技も塗装。圧倒的な知識と技術でお客様からの満足度も高い。
夏に外壁塗装をするときの注意点
夏は、春や秋と比べて塗料の乾燥が早いため、作業を早く進ることができます。また、塗料の臭いは、乾燥すると発生しなくなるで、臭いの発生時間も短くなります。
ただし、近年スコールやゲリラ豪雨など、短時間に起こる突発的な天候不良も多く起きる季節でもあるので、天候に関しても気が抜けません。
このページでは、夏場に外壁塗装を行う注意点やメリット・デメリット、エアコンの使用などについて説明いたします。
施工をする際、業者が気にする注意点
夏に施工をする業者は、下記の事項を注意しています。
塗装面の温度
塗装面の温度が高いまま塗装すると、塗膜に気泡が発生する場合があります。そのため、日陰から塗装したり、西日を避けて塗装するなど、時間帯にあった施工を行っていきます。
お客様の換気状況
外壁塗装をする際、塗料がついてはいけない箇所を事前に養生します。養生の対象となるのは、窓などの開口部です。また、場合によっては、室外機にも養生します。
そのため、家の換気をすることは困難になり、圧迫感や息苦しさを感じたり、塗料の臭いが家中に充満する可能性があります。
ただ、業者によっては、塗装をしない部分の開口部は、窓が開けられるような養生をしてくれることもあります。もし完全に養生しなければいけない場合は、お客様に事前に換気ができなくなる旨を伝えます。
夏に塗装をするメリット・デメリット
メリット
夏場に塗装するメリットとして、次のような点が挙げられます。
・塗料の乾燥が早い
・気温、湿度共に塗装に適している
・気温が高いため、塗料の伸びが良い
・塗料の臭いを感じる時間が少ない
デメリット
夏場に塗装するデメリットは、以下の通りです。
・換気できない場合があり、息苦しさを感じる
・突発的に天候が悪くなる
・塗面温度が上がりすぎると、塗膜に不具合が生じる
外壁塗装中でもエアコンは使える?使用するときの注意点
外壁塗装中にエアコンが使用できるかは、業者の対応によって異なります。
通常、外壁塗装中はエアコンの室外機を養生シートで覆って保護するため、何も対策をしていないと排気ができなかったり、機械の故障などのトラブルに発展してしまいます。
ですが、通気性の良い室外機専用のカバーで養生することで、問題なくエアコンを使用できるようになります。
ただ、いつでも好きな時にエアコンを使用していいとは限りませんので、エアコンを使いたい時は、念のため業者に確認してから使用するようにしましょう。
エアコンや室外機に関する対応は業者によって変わってくので、エアコンの使用については事前に相談しておくことが重要です。
エアコンが使用できない時
次のような作業を行っている時は、エアコンが使用できませんので注意しましょう。
高圧洗浄中
エアコンを使用できるように対策をしていても、高圧洗浄中は使用できません。
なぜなら、外壁塗装で使われる高圧洗浄機は、非常に高い水圧で大量の水を噴射するので、洗浄中にエアコンを使用すると室外機を通してエアコン内部に水が浸入してしまう恐れがあるからです。
高圧洗浄の作業自体は、一般的な戸建て住宅で丸1日かかるため、予め洗浄のタイミングを確認しておくと良いでしょう。
室外機が塗装面に密着している
室外機が外壁に密着していたり、ベランダの防水面の上に設置されている場合は、一旦室外機がを取り外して塗装することになるため、一次的にエアコンが使用できなくなります。
また、塗装中だけではなく、塗料の乾燥中も室外機を元の場所に戻せないので、数日間はエアコンが使えなくなります。
ただし、室外機やホースの取り外しは、機械が故障するリスクも少なからずあるため、室外機を移動させずに刷毛が届くところまで塗装するというパターンもあります。
トラブルを避けるためにも、室外機が面している部分の施工については、工事前にきちんと確認しておくことが大切です。
猛暑にオススメ!夏の暑さを抑える断熱塗料「ガイナ」
(株)日進産業の「ガイナ」は、特殊なセラミックを高密度に重ね合わせた塗料で、遮熱・断熱性に優れた塗料です。
JAXAが開発した「塗料をロケットの先端部に塗ることで、打ち上げ時の熱から機体や人工衛星を守る断熱技術」を住宅や工場などの建物用の塗料として開発されました。
外壁や屋根に塗布することで太陽光を90%反射し、外気の熱が建物内部へ浸入することを防ぐことができます。そのため、ガイナを塗装した屋根には、真夏でも裸足で登れるくらいです。
実際に塗装している業者や塗装したお客さんの話を聞くと「室温が2~3度くらい下がった」「2階の寝室で熱がこもることがなくなった」という感想もあります。
このことが評価され、2017年には「省エネ大賞、審査委員会特別賞」を受賞した塗料です。
その他の遮熱塗料
・アドグリーンコート(日本中央研究所)
・サーモアイシリーズ(日本ペイント)
・クールタイトシリーズ(エスケー化研)
・快適サーモシリーズ(水谷ペイント)
まとめ
夏場に外壁塗装をするメリットとして「塗料が乾くのが早い」「塗料の伸びが良いので作業がしやすい」などの点が挙げられます。ただ、「通気ができない場合がある」「温度上昇により塗膜に不具合が生じる可能性がある」といったデメリットもあります。
また、エアコンの使用に関しても、業者によって対応が変わってくるため、事前に暑さ対策や通気の確保について考えておくことが大切です。
施工中は生活に制限があり、お客様がストレスに感じる場面もあるかと思いますので、少しでも快適に過ごせるように気になった点は業者に相談するようにしましょう。