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更新日:2022/03/31

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解説者鈴木良太【編集者・外壁塗装110番代表】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。

防水工事の見積書の例とチェックポイント

【この記事の要約】

防水工事は専門用語が多く、工法ごとに定価が決まっているわけでもないので、見積内容が適正なのかを判断するのが難しいです。

ですが、全て業者任せにしていると悪徳業者に騙されてしまう恐れもあるため、お客様自身でも見積書の見方を理解しておくことが大切です。

このページでは、防水工事で行われる各工法ごとの見積書の例やチェックポイント、複数社から見積もりを取る重要性について説明いたします。

各工法の見積書の例

各工法の見積書の例を紹介します。ただし、実際の建物の形状や劣化状況によって数量や費用も変動します。

ウレタン防水の見積書の例

以下は、屋上にウレタン防水を行う場合の見積書の例です。

ウレタン防水の工法は「密着工法」「メッシュ工法」「通気緩衝工法」の3種類あります。

項目 数量 単位 単価 金額
高圧洗浄 100 100~300円 10,000~30,000円
下地処理
(ケレン・清掃)
100 100~300円 10,000~30,000円
下地補修
(ひび割れ、欠損補修)
5 箇所 2,000~2,500円 10,000~12,500円
伸縮目地撤去
(通気緩衝工法の場合)
90 1,200~1,500円 108,000~135,000円
平場 ウレタン防水 100 密着工法:
3,500~5,000円
メッシュ工法:
4,500~6,000円
通気緩衝工法:
6,000~7,500円
密着工法:
350,000~500,000円
メッシュ工法:
450,000~600,000円
通気緩衝工法:
600,000~750,000円
立ち上がり ウレタン防水 40 密着工法:
2,500~3,000円
メッシュ工法:
3,000~4,000円
密着工法:
100,000~120,000円
メッシュ工法:
120,000~160,000円
改修用ドレン設置 3 箇所 13,000~15,000円 39,000~45,000円
入隅シーリング 45 400~600円 18,000~27,000円
脱気筒設置
(通気緩衝工法の場合)
4 箇所 10,000~12,000円 40,000~48,000円
発生材処分費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円
現場管理費 1 10,000~30,000円 10,000~30,000円
諸経費 1 10,000~30,000円 10,000~30,000円

FRP防水の見積書の例

以下は、一般的なベランダにFRP防水を行う場合の見積書の例です。

項目 数量 単位 単価 金額
高圧洗浄 8 100~300円 800~2,400円
下地処理
(ケレン・清掃)
8 100~300円 800~2,400円
下地補修
(ひび割れ、欠損補修)
1 箇所 2,000~2,500円 2,000~2,500円
FRP防水 8 5,000~8,000円 40,000~64,000円
改修用ドレン設置 1 箇所 13,000~15,000円 13,000~15,000円
発生材処分費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円
現場管理費 1 10,000~30,000円 10,000~30,000円
諸経費 1 10,000~30,000円 10,000~30,000円

シート防水の見積書の例

以下は、屋上にシート防水を行う場合の見積書の例です。

シート防水で使用するシートは「塩ビシート」と「ゴムシート」の2種類あり、さらに工法も「密着工法」と「機械固定工法」に分類されます。

シートの種類によって単価は多少異なりますが、工法による金額の差はほぼありません。

項目 数量 単位 単価 金額
高圧洗浄 100 100~300円 10,000~30,000円
下地処理
(ケレン・清掃)
100 100~300円 10,000~30,000円
下地補修
(ひび割れ、欠損補修)
5 箇所 2,000~2,500円 10,000~12,500円
平場 シート防水 100 塩ビシート:
5,000~7,500円
ゴムシート:
4,000~5,500円
塩ビシート:
500,000~750,000円
ゴムシート:
400,000~550,000円
立ち上がり シート防水 40 塩ビシート:
3,500~5,000円
ゴムシート:
3,000~4,500円
塩ビシート:
140,000~200,000円
ゴムシート:
120,000~180,000円
改修用ドレン設置 3 箇所 13,000~15,000円 39,000~45,000円
末端処理 80 2,000~3,000円 160,000~240,000円
脱気筒設置 2 箇所 12,000~15,000円 24,000~30,000円
発生材処分費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円
現場管理費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円
諸経費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円

アスファルト防水の見積書の例

以下は、屋上にアスファルト防水を行う場合の見積書の例です。

アスファルト防水の工法は「熱工法」「トーチ工法」「常温工法」の3種類あります。単価もそれぞれ異なり、高い順から熱工法→常温工法→トーチ工法となります。

項目 数量 単位 単価 金額
高圧洗浄 100 100~300円 10,000~30,000円
下地処理
(ケレン・清掃)
100 100~300円 10,000~30,000円
下地補修
(ひび割れ、欠損補修)
5 箇所 2,000~2,500円 10,000~12,500円
平場 アスファルト防水 100 5,000~8,000円 500,000~800,000円
立ち上がり アスファルト防水 40 3,000~5,500円 120,000~220,000円
改修用ドレン設置 3 箇所 13,000~15,000円 39,000~45,000円
脱気筒設置 2 箇所 12,000~15,000円 24,000~30,000円
発生材処分費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円
現場管理費 1 20,000~50,000円 20,000~50,000円
諸経費 1 10,000~30,000円 10,000~30,000円

見積書のチェックポイント

防水工事の見積書のチェックポイントは以下の通りです。

工法の記載があるか

まずは「密着工法」や「通気緩衝工法」など、工法の記載があるかを確認します。

なぜなら、工法によって費用、耐用年数、適している下地の状況などが大きく異なり、詳しい工法が書かれていないと適正な工事なのか判断が出来ないからです。

例えば、同じウレタン防水でも「ウレタン防水密着工法」と「ウレタン防水通気緩衝工法」の2種類があり、雨漏りしている場所に施工する場合は、ウレタン防水通気緩衝工法の方を選ばないと施工後に不具合が生じる恐れがあります。

数量と単価の記載があるか

数量の記載があるか、単価は相場の範囲内であるかも確認することが大切です。

理由は、数量を実際よりも大きくしたり、相場よりも高い金額を提示して高額な請求をしようとする悪徳業者もいるからです。

特に「一式」ばかり記載がある場合は詳細が不透明なので、内容をきちんと聞いておく必要があります。

また、金額が相場よりも安すぎる場合も注意しましょう。

出来るだけ金額が安い業者に依頼したいと思われるかもしれまんせんが、安すぎる見積書は必要な工程が省かれている可能性も考えられます。

せっかくお金をかけて工事を行っても、手抜き工事によって施工不良が発生しては元も子もありません。

工程の記載があるか

工事の工程が詳しく記載されているかもチェックしましょう。

なぜなら、見積書はどのような工事を行うのかを示したものであり、詳しい工程が書かれていない場合は工事の内容や進め方がわかりにくく、手抜き工事される可能性もあるからです。

また、一つ一つの工程が記載されていないとそれぞれの数量や単価も不明のままなので、工事内容に対して見積金額が適正なのかを判断することも出来ません。

複数社に見積もり依頼するの重要性

適正価格や必要な工事を知るためにも、複数社に見積もりを依頼することが大切です。

なぜなら、見積内容は業者によって異なるため、2社以上の見積もりを比較しなければ、提示された工事や費用が妥当なのかを判断できないからです。

また、費用や工法の種類などはインターネットで調べれば情報を得られるかもしれまんせんが、施工面積は建物の形状や大きさによって変わってくるので、適正な数字がわかりにくい部分になります。

そのため、複数の見積書を見て、自分の家の施工面積がどのくらいなのかを把握することも重要です。

他の業者が提示した面積に比べて、あまりにも数字がかけ離れている見積書は信頼性に欠けますので注意しましょう。

まとめ

防水工事の見積書を見る際は、工法の種類や各工程の単価・数量が詳しく書かれているかを確認し、金額も相場の範囲内であるかチェックすることが大切です。

また、見積書の例を紹介しましたが、見積書の形式や工程の名称は業者によって少しずつ変わってくるので、わからない点がある場合はきちんと業者に確認するようにしましょう。

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